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薬剤師・杉本 忠嗣が考える薬と体、世界情勢のこと(ブログ)

小児[5-15歳]近視矯正のアトロピン点眼液:参天リジュセア点眼ミニ。⇒4/21(月)発売♫

2025-04-18
1日(夜)1回 両眼で4380円(税込み)。自由診療・自由価格
参天20241227リジュセア点眼モニ
日経(2025年3/25)近視自由診療
RisFAX20240229
参天リジュセア①5歳未満ダメ×
参天リジュセア②5-15歳のみで3年間継続
参天リジュセア③
保険給付にお対象外
このアトロピン点眼に頼らず。。。。
近視にならぬように・・・その予防には、簡単!!
●屋外で遊ぶこと!! 紫外線を浴びる事!!
スマホやゲームも外の木陰ででやって下さい。
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【新薬】アトロピン(リジュセアミニ)
日本初の近視進行抑制点眼薬が登場、小児で有効性示す
2025/04/18 北村 正樹=医薬情報アドバイザー

 2024年12月27日、近視進行抑制点眼薬アトロピン硫酸塩水和物(商品名リジュセアミニ点眼液0.025%)の製造販売が承認された。
2025年4月21日に発売が予定されている。適応は「近視の進行抑制」、用法用量は「通常、1回1滴、1日1回就寝前に点眼する」となっている。
 近視は、「平行光線が無調節状態の眼に入射した時、網膜の前方に像を結ぶか、または眼前有限距離にある点から発散する光線が網膜上に結像する眼の屈折状態」と定義されている。
近視の進行は不可逆的であるため、患者のQOLに大きく影響を及ぼす。
さらに、強度近視まで進行すると網膜剥離、近視性黄斑症および緑内障などの視力障害を伴う眼合併症の発症リスクが増加することが報告されている。
 近視は主に学童期に発症し、15~16歳頃まで進行することから、この時期の進行抑制が重要とされている。
現在、日本においては、文部科学省の学校保健統計調査(2023年、外部リンク)で、裸眼視力1.0未満の割合は小学生が37.8%、中学生が60.9%、高校生が67.8%で、その割合は年々増加傾向にあると報告されている。
これは、屋外活動時間の減少、読書、勉強、デジタル機器使用の増加などが組み合わさったことによる、ライフスタイルの変化の影響が指摘されている。
 近視の進行メカニズムとして、網膜および強膜に伝達された遠視性デフォーカスなどの刺激により、強膜における遺伝子発現、細胞増殖、リモデリングが起こり、眼軸長伸長が促進されると考えられている。
従来、近視に対しては、眼鏡などでの矯正により良好な視力を得ることが可能だが、近視の進行抑制を効能・効果として国内で承認された医薬品および医療機器はないのが現状だった。
 アトロピンは、網膜または強膜に存在するムスカリン受容体を介して、直接的または間接的に強膜のリモデリングに関与し、眼軸の伸長を抑制すると考えられている。
海外では低濃度アトロピン点眼(0.01%、0.025%、0.05%)を含め、さまざまな治療法が検討されている。
また、国内で有効成分アトロピンを含有する製剤としては、1%点眼薬(商品名日点アトロピン)および眼軟膏(リュウアト)が「診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺」の適応で使用されている。
 5~15歳の近視患者が対象の調節麻痺下他覚的等価球面度数および眼軸長を指標とした国内第II/III相試験において、同薬の近視進行抑制効果および安全性が確認された。
海外では、2024年8月現在、0.025%点眼薬が承認されている国または地域はなく、0.01%点眼薬がオーストラリアおよび中国で「小児における近視の進行抑制」の適応で承認されている。
 その他の副作用として、羞明(5%以上)、視力障害、霧視、瞳孔障害、頭痛(各1~5%未満)などが報告されているので、十分注意する必要がある。

 薬剤使用に際して、下記の事項についても留意しておかなければならない。
●保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)薬剤である
●既存のアトロピン点眼薬と同様に、緑内障および狭隅角や前房が浅いなどの眼圧上昇の素因のある患者には投与禁忌である
●適切な調節の低減下で近視と診断された患者に投与すること。また、弱視などの治療を優先すべき他の眼科疾患が合併していないことを確認すること
●添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(年齢、近視の状態など)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること
●薬剤の点眼時および投与中の副作用に対する注意に関しては、添付文書の「重要な基本的注意」「適用上の注意」を参照すること


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